「ぬる湯に身をゆだね、時を忘れる。信州の隠れ湯で心ほどけるひととき。」
長野県青木村、静かな山あいに佇む沓掛温泉「小倉乃湯」は、地元の人々に愛され続ける共同浴場です。平安時代、国司の滋野親王が眼病を癒したと伝わる歴史ある湯は、今も変わらぬやさしさで訪れる人々を包み込みます。
浴室には2つの湯船があり、39℃と35℃の源泉がそれぞれ注がれています。体温に近いぬる湯は、長時間浸かっても疲れにくく、まるで湯と一体化するような心地よさ。夏場には特に人気で、訪れた人々が1時間以上も湯浴みを楽しむ姿が見られます。
泉質はアルカリ性単純温泉で、肌にやさしく、美肌効果も期待できます。湯船には白い湯の花が舞い、ほのかに香る硫黄の匂いが温泉情緒を引き立てます。
建物は平成10年にリニューアルされ、清潔感のあるシンプルな造り。入浴料は大人200円、小人100円と手頃で、券売機で購入した券を受付に渡すスタイルです。営業時間は9時から21時まで(6~8月は7時から)、定休日は火曜日(祝日の場合は翌日休業)となっています。
また、施設の隣には温泉を利用した洗い場があり、地元の人々が野菜を洗う姿も見られます。湯量の豊富さと地域に根ざした温泉文化を感じられる一面です。
アクセスは、上田菅平ICから車で約40分、JR上田駅からタクシーで約40分。専用駐車場も完備されており、日帰りでの利用にも便利です。
喧騒から離れ、心と体をゆっくりと癒したい方に、沓掛温泉「小倉乃湯」は最適な場所です。信州の自然と歴史に抱かれながら、静かな時間をお過ごしください。