天空に溶け込む、野趣あふれる絶景湯
「自然と一体になる贅沢。雨飾高原露天風呂」
新潟県との県境にそびえる雨飾山の麓、長野県小谷村の大自然に抱かれるように佇む「雨飾高原露天風呂」。そこには、人工物を極限まで排した野趣あふれる湯船があり、訪れる者を山の静寂と温もりで包み込みます。標高900メートルを超える場所にありながら、どこか素朴で親しみやすい風情が漂うこの温泉は、まさに“天空の湯”とも呼ぶべき癒しのスポットです。
温泉の泉質は単純硫黄冷鉱泉。やわらかく透明な湯には、わずかに硫黄の香りが漂い、肌にじんわりと染み入る感覚が心地よく、身体の芯まで穏やかに温めてくれます。硫黄泉ならではの効能として、慢性皮膚病や高血圧、糖尿病、神経痛、筋肉痛などへの改善効果が期待され、特に登山やトレッキング後の疲れを癒す湯治としての役割も果たしてきました。ただし、皮膚や粘膜の過敏な方、妊娠中や心臓病の方は利用に注意が必要です。
湯船の目の前には、緑豊かなブナ林と壮大な山並みが広がり、四季折々の自然美が湯浴みを彩ります。とりわけ秋の紅葉シーズンは息をのむ美しさで、露天風呂から望む赤や黄に染まる山々は、まさに極上の贈り物です。脱衣所も簡素で素朴、そして混浴という昔ながらのスタイルが貫かれており、自然との距離を感じさせない自由さがここにはあります。
アクセスは、長野自動車道安曇野ICから国道148号を北上し、小谷温泉方面へ約90分。駐車場から徒歩約5分という道のりには、自然散策のような心地よさもあり、温泉にたどり着く前から気分は癒しモードに切り替わっていきます。営業は6月中旬から10月下旬までの期間限定。積雪のため冬季は閉鎖されるため、訪問は雪解けから晩秋までがチャンスです。
「雨飾高原露天風呂」は、日常を忘れて自然と向き合いたい人のための、真の隠れ湯。大地の息吹と一体になれる、そんなひとときを体験してみませんか。